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週末マイファーム2022.11.29

週末マイファーム~宿根草(シュッコンソウ)で手間がかからず自然なお庭を~

今月のマイファームは、宿根草についての情報をお届けします。

宿根草とは


6〜7月に咲くギボウシの花

お庭に植える草花の種類には、一年草多年草があります。宿根草と呼ばれるのは多年草の中で、生育期間以外の季節(主に冬)には地上部が枯れても根だけが生きて、翌年また花を咲かせてくれるタイプのものをいいます。しかし園芸界では、少し幅広く常緑多年草もまとめて宿根草と呼んだりします。

お庭に地植えされた宿根草は、植え替えしなくても毎年同じ場所で育って花を咲かせてくれるので、手間もかからず経済的です。
何より「ああ、今年もこの花の季節になったんだな」といった感動を与えてくれます。
今月はそんなおすすめの宿根草2種をご紹介したいと思います。

ギボウシ(ホスタ)


世界中で人気のグリーン

ギボウシは、東アジアの山間の湿地などに自生する多年草(宿根草)です。
日陰でもよく育ち、葉色や草姿が美しく、花も咲き、育てる手間もかからず、病害虫にも強いため、「パーフェクトプランツ」とも呼ばれています。
特に日本に数多くの種類が自生していて、これらがシーボルトらによってヨーロッパに紹介され、さらに多くの改良品種が生まれました。ギボウシの魅力は何と言ってもその形や色のバリエーションの豊かさにあります。お庭に数種類植えて株が大きく育ってくると、グリーンの葉だけでとても華やかな存在感です。

ギボウシは、冬は落葉して地上部がなくなります。そしてまた次の春になると若芽が出てきて大きく育つ、という春の到来を真っ先に伝えてくれる蕗のとうのよう!
山形県など東北ではこの新芽を「うるい」と呼んで山菜として楽しみます。


少しのぬめりとサクサク感が爽やかな「うるい」

ギボウシの育て方

ギボウシはシェードガーデン向きの植物なので、夏の強い日差しはちょっと苦手。植える場所は、樹の根元などの反日陰が適しています。
肥料は、春の芽吹き前と花後の9月頃に少量を施します。

アルム農材の「畑の美食」は即効性の、元肥にも追肥にも使用できる有機肥料です。
有機JAS適合取得の肥料なので、安心してお使いいただけます。
https://www.almnet.co.jp/item/item001/

クリスマスローズ

クリスマスローズは、色の少ない冬12月から4月に咲く常緑の宿根草です。
ヨーロッパでは、一重の花びらの白い花「ヘレボルス・ニゲル」だけをクリスマスローズと呼ぶそうですが、日本では沢山の種類がクリスマスローズと呼ばれています。
とにかく品種が豊富で、たくさんの色あいや咲き方があり、咲き始める時期もさまざま。
開花時期の違う複数の品種を組み合わせると、とても長い期間お庭の彩りとして活躍してくれます。地植えにしたクリスマスローズは、年々株が大きくなり花つきが良くなっていくので、数年すると見事な株に成長してくれますよ。

この白い一重咲きの「ヘレボルス・ニゲル」は、咲き始めは淡いグリーンで、ピークに真っ白、そしてまた淡いグリーンへと色変わりしながら咲き続ける、とても寿命の長い花です。うつむき加減に咲く楚々とした姿が日本人の美意識に合ったのか、明治の頃より寒芍薬(かんしゃくやく)の名でお茶席に飾られる茶花としても親しまれてきました。お庭にあっても室内に飾っても素敵なとても利用価値の高い植物ですね。

クリスマスローズは、植え替えなどの手間がかかりません。普段のお手入れは、花がらを取って、乾燥が続く場合に水やりをするだけでほぼ大丈夫です。

さあ、この冬に植えて来春からは宿根草を楽しみましょう。