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週末マイファーム2023.03.30

週末マイファーム―玄関先に植えたい庭木「ジンチョウゲ(沈丁花)」-

身近な自然をたっぷり楽しむ「週末マイファーム」。
今月はとってもおすすめの庭木「ジンチョウゲ(沈丁花)」をご紹介します。

「ジンチョウゲ(沈丁花)」とは

春に先駆けて咲く沈丁花は、中国原産のジンチョウゲ科常緑低木で、日本には室町時代に薬用植物として渡来しました。漢方として痛み止めなどに使われていましたが、あまりにも良い香りの花が咲くため庭木として広まるようになったのだとか。ジンチョウゲの効用は、何と言っても遠くまで香る匂いの強さワクワクするようなその香りですね。

ジンチョウゲの香りの豊かさ

ジンチョウゲは、夏のクチナシ秋のキンモクセイと並んで「三大香木」といわれる香りの良い樹木の代表で、中でも一番遠くまで届く強い香りをもっています
お庭にジンチョウゲを植えてあった家庭で育った人が、遠く故郷を離れて暮らす中、春先にふと匂った香りで強烈に懐かしい気持ちになり、家族の思い出が蘇ったそうです。そして付近に目をやるとそこにジンチョウゲが咲いていたと言います。

嗅覚は五感の中でも太古からある原始的な感覚器だそうで、何の香りか判断する前に感情が動くのだとか。一瞬で脳を活性化させるチカラがある「香り」のパワー。それを最も実感させてくれるのが、このジンチョウゲなのかもしれませんね。
ジンチョウゲの花は、可憐なピンク色の小花がまあるく集まったもので、ガクからできています。お庭で眺めるのはもちろん、室内にも飾れば、可愛い花と共に爽やかな春の香りがいっぱいに広がって心身ともに癒してくれます。

驚きの香りパワーを取り入れよう

近年の分析によると、ジンチョウゲ香りには、何と120種類もの香気成分が含まれているそうです。中でも最も有名なのが「リナロール」という成分。これは気分を和らげ、精神的に疲れている時に気持ちを落ち着かせるという効果があります。ジンチョウゲの他にもレモン、ベルガモット、スズラン、バラなどにも含まれていて、抗菌作用、抗ウイルス作用、鎮静作用、抗不安作用などの効能があるといいます。
これはパンデミックの時代には、天の恵みと言っても過言ではない効能効果ですね。
そんなジンチョウゲの花言葉は「不死、不滅、永遠、栄光」。冬でも葉が落ちずに、一年を通して青々と葉が茂ることが主な理由だそうですが、香り成分だけとってみてもうなずける花言葉です。


冬でも艶のある緑

ジンチョウゲの植え時は?

ジンチョウゲを植えるとしたら、玄関先が一番のオススメです。
家族が出入りするときに爽やかな香りで送り迎えをしてくれます。毎日朝晩、幸せな気分になれるってとても素敵なことですね。

ジンチョウゲを植えるのは3〜4月が適期です。強い風や西日の当たらない、暖かな半日陰がお好みです。お庭に地植えすれば年に一回の剪定だけでほとんど手がかからず、日当たりが悪い場所でも十分に育ち、樹形も自然とまあるい形になってくれます。
中には花が白いものや、葉が斑入りのものなどがあります。
植え付ける時にはアルム顆粒を上穴にスプーン1杯程度まくとしっかりと根付いてくれますよ。
https://item.rakuten.co.jp/almagri/10000018/


シロバナジンチョウゲ


斑入り葉のジンチョウゲ

剪定のタイミングに注意

次の年の花芽が作られるのが6 ~7月なので、夏以降に剪定を行うと翌年の花芽を摘んでしまうため、花が終わって次の花芽が出る前の4〜5月に剪定すると良いでしょう。

他にも注意点としては、薬効がある反面、毒性も持っていること。特に実、樹皮、樹液、根は強いらしいので、良い香りだからと言って食べたり素手で触らないようにしましょう。